2016年1月13日(水)はラズベリーパイというLinux OSの動作するマイコンによる太陽光パネルやバッテリーの発電充電状況も含めたセンサ情報の遠隔監視システム一式(2号機)を防水ケースに入れて屋外に設置し、追加の防水処置を施しました。
すでに50Wの太陽光パネルを取り付けた発電状況等の長期データは取得済みなので、今後は実際にシステムが雨風や降雪、さらには温度変化に負けず、動作し続けるかの確認となります。よって、連続運転しつつ今後の推移を見守りたいと思います。
2016年1月12日(水)は八戸工業大学工学部電気電子システム学科の講義室で情報通信法規という授業にてNTT docomoの奥村幸彦先生の講義を聴講しました。もちろんHIT Teamたねちゃんメンバーも複数の人がこの講義を受講しています。 その講義の最後に、日本が誇る携帯電話の父と呼ばれている奥村善久先生の話を聞くことが出来ました。ちなみに、この講義の講師の奥村幸彦先生は奥村善久先生とは直接の親類ではありませんが、善久先生が受賞時にNTTグループとして関係省庁および報道機関と対応する必要があり、善久先生の秘書的な役割で様々なお仕事に当たられたそうです。
皆さんは携帯電話サービスは、どの国が世界で最初に商用化されたかご存知でしょうか?正解はなんと日本なんです。1979年12月3日、世界初の準マイクロ波(UHF)帯セルラー方式による商用自動車電話サービスを東京23区で開始しました。
この事業に多大な貢献をしたとして、金沢工業大学名誉教授で電電公社OBの奥村善久先生が工学界のノーベル賞とも言われているチャールズ・スターク・ドレイパー賞を2013年に受賞されました。受賞理由は、自動車・携帯電話ネットワーク・システムおよび標準規格に対する先駆的貢献です。
とても名誉なことなので、NTT docomoからもプレスリリースがされています。
2013年2月19日のNAE表彰メダル授与の様子です。
授与されたメダルと表彰状です。同時受賞者は、北欧・ノルウェーの研究者Thomas Haugさん、AT&Tの研究者のJoel Engelさん、Richard Frenkielさん、世界で始めて携帯電話でAT&Tのライバルと電話した元Motorola(モトローラ)社員のマーティン・クーパー(Martin Cooper)さんという、そうそうたる顔ぶれです。
奥村先生の具体的な受賞理由として 1.VHF・UHF帯移動無線での電波伝搬特性の解明と奥村カーブの確立 2.大容量・広域自動車電話方式の構想および実用化計画の策定 があげられます。
1962~1965年当時は電卓も無かった時代ですから、真空管製の測定器を三菱のバスに積み込み、ペンレコーダで受信電界強度を記録しつつ、都市部の電波伝搬特性を記録していたそうです。そしてこれらの測定結果を都市の形状等で分類して図にまとめたものが、無線通信関係者にはとても有名な奥村カーブです。奥村カーブは都市部では自由空間伝搬損失がそのまま適用できず、建物による遮断や散乱の影響で、受信電界強度が下がることを示しており、この図は現在でも、携帯電話サービスを構築時のシステム設計のよりどころとされています。
さらに、当時の電電公社の無線通信技術といえば、YRP野比駅にある横須賀通研(今はNTT未来ねっと研究所でしょうか?)が総本山みたいなイメージがありますが、奥村先生は武蔵野通研の移動無線研究室長として、大容量・広域自動車電話システムの研究実用化を牽引されました。また、昭和46年6月にAT&Tベル研究所に訪問し、セルラー方式の研究についてベル研メンバーと議論をしたそうです。そのメンバーに今回の受賞者2人が含まれています。
その後、電電公社・電気通信研究所における8年の研究開発を経て、セルラー方式が1979年に東京で世界で始めて実用化されました。現在検討されている第5世代(5G)の携帯電話システムも、この奥村先生たちの成果である第1世代(1G)の技術を引き継いでいるとも言えます。
写真は総務大臣からの表彰で、協同研究者の岡山大学教授・秦 正治先生です。
秦 正治教授の功績は、こちらに詳しく書かれています。そんな奥村善久先生が、なんと2016年1月13日(水)19:00からのテレビに出演するそうです。日本テレビの「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」の新コーナー「ノーベル賞じゃないけどノーベル賞くらいスゴい賞を取った日本人の旅」です。
ちなみに、八戸工大の柴田幸司先生は、金沢工業大学の学部4年生の時に奥村善久先生の研究室に配属され、卒業研究として移動体通信における電波伝搬の研究の指導を受け、当時は測定車で金沢市内を走り回りながら、NTT移動体無線網・金沢西念基地局から発射される800MHz帯の電波における市街地の受信電界強度を奥村カーブとフィッティングさせていました。その時に、当時就職部長でもあった善久先生の紹介で、Z研究が行われていた静岡県島田市の生まれだったこともあり、主にマイクロ波帯の無線通信システムやその構成部品の開発を行っている島田理化工業という会社を推薦していただき、1993年に島田理化に入社して上司から電磁波工学やアンテナ、マイクロ波技術を学びつつ、19GHz帯高速無線LANシステム(VJ25 System)や携帯電話基地局や衛星搭載用コンポーネントの開発などに携わりました。そして、退社後の現在も無線通信やミリ波レーダーに関する研究を続けているそうです。講義とは直接関係ありませんが、下記は柴田先生が2013年11月29日(金)のマイクロウェーブ展MWE2013という展示会で展示委員会委員という仕事の合間の奥村先生の講演時に20年ぶりに再会し、一緒に撮っていただいたツーショット写真だそうです。
これも何かの縁を感じますね。 これを期に、よりいっそう世の中のためになることをしていかなければと誓う、HIT Teamたねちゃんメンバーなのでした。
2015年12月24日(木)は自作した50Wの太陽光パネルを青森県八戸市の屋外に設置し、発電した電力を12V・9Ahのバッテリーに充電させつつ、自作した安価な4G-LTEの携帯電話回線とWi-Fi経由でラズベリーパイ(Raspberry Pi)という、屋内に設置した教材用Linuxマイコンによる遠隔監視システム(1号機)を常時運用できるかの試験を開始しました。これは、太陽光パネルとバッテリーの組み合わせが、当該の低価格な太陽光発電システムの連続運転に適しているかが判される、とても重要な試験です。
太陽光、バッテリー、負荷の電圧、電流、電力を監視しながら、以下の通り、装置の設置場所の温度・湿度を逐次監視しています。試験を開始したばかりなので、グラフの時間変化も短い状態ですが、何とか一晩をしのぐことが出来ました。この取得データが数日間、数週間と途切れずに連続していれば、自然エネルギーだけによる独立システムが連続稼動できていることになります。
さらに、Wi-Fiと携帯電話回線およびVPN経由でWindows PCからSSHにてマイコンにログインし、I2Cで接続したINA226というセンサの情報を取得するPHPのスクリプトを稼動させたところ、以下の通り12月26日(土)の9:30時点での発電量が10.7W、システムの消費電力は3.0Wであることを確認できました。現時点で2日間連続稼働中です 。
また、2015年12月26日の11:00過ぎには下図の通り、発電電力は31.3Wにも達しました。
そこで、Muninというソフトウェアで12月29日(火)と30日(水)の2日間の発電量の時間変化を観測した結果は以下の通り、瞬時的には40W以上の発電が確認出来るものの、晴天時と曇天時の発電量には大きな違いが見られます。また、この期間の夜間の無発電時も含めた平均発電電力が3.3Wということは、八戸地域で50Wの太陽光パネルを用いた場合、常時運用可能な電力が概ね3.0W以下ということになり、かなり厳しいことが分かります。
一方、2日間の負荷出力は以下の通り、このラズベリーパイというLinuxマイコンを用いた太陽光発電遠隔監視システム自身の消費電力は3W程度と一定である一方、負荷両端の電圧は太陽光パネルによる発電と負荷によるバッテリー電力の消費の影響により、17Vから12V程度まで変化しています。
12月中にIoT機器である遠隔監視システム本体も屋外に設置し、最終的な全てのシステムにつき屋外での耐久試験を開始する予定ですが、出てきた問題を一つずつ解決しながら、実フィールドでの運用までもっていければと思います。
但し、冬は積雪による発電量の低下が懸念されるので、色々と注意が必要です。
2015年12月23日(水)は八戸市中心街のはっちと八戸市公会堂でイルミネーションを見学しました。まずは中心街からはっちの方に向かいます。途中のさくらのの隣の街カフェみなとも綺麗に飾り付けられていました。
はっちの前には、このようなクリスマスツリーのイルミネーションが施されています。中のクリスマスツリーも外から綺麗に見れます。
はっちの中に入ってきました。ツリーは間近で見ても綺麗です。
館内では、照明雑貨屋とんほわートゥインクルが出展していました。ワークショップも開催されているようです。
2階に上がってきました。上から眺めるツリーと中から見た外の風景も綺麗です。
というわけで、はっちを後にします。
次は本八戸の方の内丸に歩いていって、せっかくなので八戸市公会堂もイルミネーションも見るとします。
ツリーが踊るイカに見えます。私もすっかり八戸人ですな。しゃべりは標準語ですが。
壁には雪だるまも映し出されています。また、庭木にもイルミネーションが施されていてとても綺麗です。
沢山歩いておなかがすいたので、帰りに三春屋やさくらのでお惣菜を買って帰りました。私は昔は是川に住んでいて、自然も多くてそれはそれで楽しかったのですが、今は中心街の近くに住んでいるので、街中に気軽に来れてラッキーです。
12月25日まで飾り付けられているようです。イルミネーションは他に新井田インドアリンクや根城でも施されてるようなので、次回はそちらにも行ってみたいです。
2015年12月19日(土)・20日(日)の2日間にわたり、八戸市中心街のチーノでHIT Teamたねちゃんが日ごろ行っている活動状況の報告を行いました。以下が事前に市内に配布されたチラシです。
今回の展示に備え、以下の2つのパネルを新たに作成しました。一つ目は
で、2つ目は
です。当日は、これらの活動成果としての八戸の魅力をまとめた以下のパネル展示
や、現在開発中の屋外設置可能な太陽光パネルで震災時にも独立運用可能な防水型のWebカメラを備えたセンサ情報監視システムによる種差海岸など八戸の魅力をICTで発信する仕組みについてです。
2日間にわたりHIT Teamたねちゃんメンバーは来場されたお客様に対して熱心に説明していました。
ご来場くださいました皆様や、チーノのスタッフの方、ご準備頂きました八工大の職員の皆様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。
2015年12月16日(水)は八戸駅舎内にあるはちのへ総合観光プラザを取材しました。八戸総合観光プラザは新幹線八戸駅から東口に出る途中の中二階の左側にあり、観光案内所の機能があります。ここは、いすに座って電源が確保できるので、県外に移動する前のパソコンでの一仕事に、レンタルオフィス的(ノマドワーク)な使い方で良く利用しています。中に入ると八戸市内を中心として三八上北、上十三地方を始めとした青森県内の観光に必要な情報が色々と取得できます。
これは「大正の広重」吉田初三郎が愛した、八戸・種差海岸です。種差海岸が鳥瞰図的に綺麗に描かれています。
2月に三八地方各地で行われるえんぶりです。
8月初旬に行われる三社大祭にて引かれる山車のミニチュアです。
三八地方の郷土人形、八幡馬です。無地のものは記述されて送迎会などでの贈り物で使われます。
南部蹴鞠です。私はこのような玩具があることは知りませんでした。
ブルーベリージュース、ブルーベリージャムは南郷区が有名です。駅弁の八戸小唄寿司です。
水産加工品としては、いちご煮の缶詰め、鯖ジャーキー、チーズをイカで挟んだ「なかよし」などがあります。
せんべい汁セットは家庭でも簡単に八戸の郷土料理が味わえます。私も寒くなるとたまに自宅でいただきます。
八戸周辺の清酒は、陸奥八仙、桃川、陸奥男山などがあります。どれもおいしいですが、私は最近では、すっきりした飲み口の陸奥八仙が好きです。
八戸南部煎餅などです。私は薄いのが好みです。
和菓子も鶴子饅頭を始めとして色々なものがあります。
南部煎餅の手焼きセットです。私は盛岡の手作り館で試したことがあります。南郷区では作っている店を見学しました。
他にも、観光パンフレットなどが沢山置いてあり、係員が常駐しているので、行きたいところの相談もできると思います。
八戸の観光に来られた際は、今後の観光の情報入手や計画を立てるために、とても役に立つ場所だと思います。
2015年12月13日(日)は八戸市尻内町のはちのへ温泉に行ってきました。
この温泉には旅館も併設されているようです。
分析表です。この温泉の特徴は、お湯の色が茶褐色で如何にも温泉といったいい感じです。八戸市内には多くの銭湯がありますが、私は市内の中ではこの温泉が一番のお気に入りです。源泉の浴槽のお湯はかなり熱めです。
あと、ここの銭湯は長湯をしているお客さんが多いのも特徴です。いつも銭湯の浴室内で寝てる人を見かけます。それだけ、居心地の良いということでしょう。
ここは、新幹線八戸駅にも近いし、帰りに八食センターに寄ることもできます。八戸市に来て1箇所だけ市街地の銭湯に行くのであれば、ここはかなりお勧めです。
2015年12月12日(土)は八戸市根城にある 史跡根城の広場 を散策しました。この広場は八戸市博物館に併設されていて、施設の前や広場の入り口に自家用車を駐車することができます。
ちなみに博物館の方も合唱土偶をはじめとした縄文時代から現代までの八戸市にかかわる貴重なものが沢山収蔵されていて、特に歴史が好きな方は一度行かれてみることをお勧めします。
敷地内に入っていくと、先ずは建物の前で南部師行 公のお出迎えです。
早速、広場を散策することにします。普段はボランティアの方が案内してくれるようですが、今日は冬季だからかお休みです。
旧八戸城東門を移築したそうです。建築物として貫禄がありますな。
広場の案内です。敷地内はとても広いです。日本百名城に選ばれているようです。
敵の進入を防ぐ堀跡です。
堀跡は住宅地の方に続いています。イザという時には、馬に乗ってこの堀を通り逃げることも出来そうです。
薬草園と東善寺跡です。
実のなる木です。籠城する時に備えたそうです。鑑賞の対象となった木です。
広場(中舘)の方に向かっていきます。とても広くて、市民の憩いの場にもなっているようです。左の写真は通路跡で、堀を埋め戻した上に砂利などをしいて作られ、下町方向にのびると考えられているそうです。
本丸に上ってくると館が見えてきました。
広場の中にも堀跡があります。
広場の全体屋外模型です。
馬淵川の方向の景色も綺麗です。
前回来た時には館の中も見学できたのですが、今日は冬季だからかお休みです。
続いて本丸跡に復元された主殿を見学します。
入場料は250円で、市立博物館とセットだと400円に割引されます。
木橋です。敵に攻め込まれた時に崩して籠城します。
竪穴式の建物です。
南部氏の支配図です。
上馬屋です。
それではいよいよ主殿に入っていきます。
主殿から外を望みます。右は茶之間です。
控之間と二之間です。
広間です。大事な儀式などが行われます。
いかにも重要なことが行われているようなものものしい雰囲気です。
櫛引八幡宮の流鏑馬です。右は南部師行軍の遠征経路です。
主殿の模型です。
主殿の全景です。重厚な作りです。
井戸です。
下馬屋です。
番所です。
弓矢などの工房です。
野鍛冶場です。屋外の鍛冶場で、こわれた鉄鍋や銅銭などを溶かす作業をした所だそうです。
奥御殿です。普段、主が住んでいるところだそうです。
すばらしい建物の数々でした。それでは、広場から博物館の方に戻るとします。
根城のポスターです。ここにもゆるきゃらが
八戸城御殿表門(現・南部会館表門)の修理の際に発見された毘沙門天像をキャラクター化したそうです。
博物館の外には昔の農機具のようなものが置かれています。ソリのようなものも置かれていました。馬とかで引いたのでしょうか
というわけで、史跡根城の広場 、歴史好きな人にはとてもお勧めな場所です。
ICTで地域の活性化を目指しているHIT Teamたねちゃんは、2015年12月7日(月)には、モバイル技術と地域おこしの融合の勉強のため、八戸工業大学工学部電気電子システム棟にて行われた「次世代モバイル通信5Gの最新研究開発動向」と題した講演会を聴講しました。
今回の講師は株式会社NTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 5G方式研究グループリーダ 主幹研究員で奈良先端科学技術大学院大学の教授も兼任されている奥村幸彦先生で、司会は電気学会東北支部青森支所長を務めている花田一磨先生です。HIT Teamたねちゃんメンバーも5人もの学生が次世代ICTの勉強のため講演会に参加しました。
奥村先生は第3、4世代携帯電話システムの開発を歴任され、現在は第5世代携帯電話システムの開発をされていると共に、3GPP 第3世代(3G)移動体通信システムの標準化プロジェクトにて、日本国を代表して各国の代表と第4および5世代携帯電話に使われるシステムや、さらに高い周波数帯の標準化の交渉を行っているとても凄い人です。
講演内容としては、まずは携帯電話の第1世代から現在、さらには未来までの変遷についてです。第1、2世代までは日本の独自システムでしたが、第3世代からは標準化されて世界共通で使えるようになりました。
現在の携帯電話システムは4G(第四世代)と呼ばれ、3.9GのLTEからさらにキャリアアグリゲーションやMIMOなどを追加し発展させたLTE-Advancedとして、全国に展開しているそうです。さらにスモールセルやC-RANアーキテクチャの導入により、より高速かつ高効率なモバイルインターネットアクセスを目指しているとのことです。
高度化C-RANの特徴としては、信号処理部を根元に一元化しているため、マクロセル、マイクロセル、フェムトセル間を端末がハンドオーバーしても極めてスムーズな通信が実現できることです。これにより山の手線内でも高い実効速度を実現できます。
5Gが目指す性能要件は大容量、超高速に留まらず、IoT(Internet of Things)を見越した超大量デバイスからの接続の対応と省電力と低コスト化、遠隔医療などにも応用可能な1mS程度の超低遅延の実現など多岐にわたります。
これらの開発の加速と実現のため、世界の主要な無線データ通信の国際会議で議論がなされており、docomoも日本の代表として提案などを行っています。
さらに飛躍したモバイルインターネットの発展のためには従来のLTEの枠組みにとらわれず、新しいRadio Access Technology, New RATも検討がなされています。
また、5Gの要求条件を満たすためには複数の技術を組み合わせる必要があり、たとえば従来の周波数領域での直交変調だけでなく、時間領域での変調も考慮したシステムも検討されているとこのとこです。
これらの要素技術の一例としてMassive MIMO技術があります。マッシブには大規模、沢山という意味があり、空間での伝送ストリーミングを多重化するだけでなく、多素子アレーアンテナによりビームを狭め伝送距離も伸ばし、ビームフォーミングにより基地局と端末間との効率的な電波伝搬を実現することができるそうです。
たとえば街中に配置したスモールセルと端末が狭ビームでデータのやり取りを行うことでスループットの向上を目指します。
マッシブMIMOでは多素子のアンテナを配置するため、波長と素子間隔の関係からマイクロ波・ミリ波などより高い周波数を用いる必要がありますが、自由空間での伝搬損失は周波数に比例して大きくなる性質があります。しかし多素子でビームを狭めることにより、実際にはオムニアンテナなど低利得なアンテナを用いた場合よりも伝搬距離を伸ばすことが可能になります。
これらを応用することで、たとえば過疎地や山間部でも、従来はマクロセルから道沿いにある程度ビーム幅を狭めて放射していたものを、マクロセルのアシストを受けながら道沿いに設置されたスモールセルが、ビームフォーミングにより端末とのより高効率な接続を実現できるそうです。私は連れの実家が青森市浪岡の山間にあるため、この話はより現実的なものとして聞くことが出来ました。
また、マッシブMIMOは基地局-端末間の接続に留まらず、従来は光バックボーンやエントランス回線が担っていたバックホールリンクとしても使用できる可能性を秘めています。
さらに先ほども述べたように、より柔軟な接続を実現するため、直交多重だけでなく時間領域での変調も考慮した非直交多重NOMAへの対応も検討中です。
一方、マイクロ波・ミリ波など周波数が高く波長の短い電磁波の移動体通信としての商用利用はまだほとんど行われていないことから、建物での粗面散乱や樹木損、降雨減衰、人体遮蔽損など、シミュレーションや実測で実際のシチュエーションを仮定して解明していく必要があります。
これら実際の街中などでの電波伝搬やシステムの状況、ネットワークの状態をすべて含めた形で通信速度や遅延などを一元的に可視化した状態で確認できるシミュレータをNTTドコモで開発し、様々な分野で利用しています。都市部の一例として、新宿でスマートフォンなどを用いて動画ストリーミングを受信している時の状況をシミュレーションした結果が以下の図で、LTE-Advancedや5Gを想定した通信状況の確認を目指しています。
これは、2020年のオリンピックなどを想定した5Gによる大規模人数を収容した施設での快適なモバイルネットアクセスを実現するためのシステムの実現構想です。数万人規模の観客が一斉に携帯電話回線にアクセスし動画のダウンロードを行えるような検討を行っています。この様に、NTT docomoではオリンピックを一つの区切りとして、各国から来日されるお客様に日本の無線通信技術の優位性をアピールすべく、大きな目標を持って研究開発に取り組んでいるとのことです。
さらに、これらを実現するためには世界の各企業との協業が必要で、以下の図のパートナーとともに次世代技術の開発にあたっていくとのことです。
私は去年も奥村先生のご講演を八戸工大で聞いていますが、まずスライドや講演内容が去年とまったく異なることにびっくりしました。また、昨年度にも提案されていて、その時にはこんなの本当に実用になるのかなぁと思いながら聞いていたマイクロ波帯のマッシブMIMOシステムがすでに実用化のためのさまざまな実証試験が行われており、実現可能性の極めて高いものであると知ったことです。
ICTはハードウェアも含め、極めて開発進捗の早い世界であることを実感しました。さらに、奥村先生のご講演を聞いていると、ご講演で提案されているシステムが5年、10年後には確実に実現されているのではと確信できるようにもなりました。
質問タイムでは、モバイルインターネットで色々と出来るようになるとアプリケーションとしてのアイデアが大事で、それらのアイデアの発掘を考える土壌を育成するため、NTT docomoとしてアイデアソンやハッカソンを企画運営しているとのことでした。
ちなみに私は10年くらい前に報道2001という番組における政策の説明で、元マッキンゼーで自民党に所属されている茂木敏充さんが使っていた、三段ロケットという言葉が好きです。1段目、2段目と燃料が充填されたブースターで加速して、燃料が空になったらそれらのブースターは外し、衛星となって次のフェーズに進んでいくというのは、どの世界でも飛躍するために行われる手法ということでしょか?
今回の奥村先生のご講演では、携帯電話システムの未来だけでなく、将来に渡って生き残っていけるグローバルな視野での仕事への取り組み方についても教えて頂き、このことについて深く考える良いきっかけとなりました。
八戸市内の美味しい物をレポートしているHIT Teamたねちゃんは、2015年12月6日(日)には丸い餃子で人気のある八戸市南類家の大門に行きました。東京の皆さんは、大門というと浜松町を思い出すのでしょうが、八戸市城下のMAXバリューの隣りにも超旨い別の餃子店があります。丸い餃子としては全国的には金沢市の第七餃子のホワイト、相模原市のギョウザ萬金などが有名ですが、八戸市でこれらと同じようなギョウザがいただけるのは驚きです。
お店の中はご主人のご趣味でしょうか?お店の中はATVの女子アナウンサー・カレンダーや高校野球関係のグッズであふれています。
メニュー表です。ラーメンを頼む方も多いのですが、私は大体いつもギョウザ7個とライスのみを注文しています。
待つこと15分、待望のホワイトギョウザのお目見えです。私は一味の沢山入ったラー油にお酢としょうゆをブレンドしていただきます。ここのギョウザは八角のような香辛料が効いてきて、独特なおいしさがあります。
出来立て熱々でめちゃくちゃおいしいので、あっという間に完食です。味の濃いクセのあるギョウザが好きな人には大おススメなお店です。
営業時間は、月曜日および水~土曜日は11:30~20:00で、日曜日と祝日は11:30~19:00、但し火曜日は定休日だそうです。
追伸
後日伺った時には、なんとライスが売りれでした。なので、この時にはラーメンとライスを注文しました。ラーメンはあっさり系で癖が無く、味の濃いギョウザとマッチしていると思います。
あと、主婦とみられる方が事前に電話注文してお持ち帰り(テイクアウト)している姿も印象的でした。
それとATVカレンダーが無くなっていたのは大変残念。いつも捲って楽しんでたのですが
追伸
別の日に生餃子(冷凍餃子)を買ってきて自宅で焼いてみました。一人前7個入りで400円で、ラー油も付いてきます。
付属の説明書に従って焼いていきます。
先ずは冷凍庫から出した餃子を薄く油を引いたフライパンに凍ったまま並べ、ガスレンジに火をつけたら水を入れて7分くらい蒸し焼きにします。
その後、油を大量に入れて、また蓋をして3~4分くらい焼きます。時間の調整が難しくて、今回は少し焦げてしまいました。まぁ、味は美味しかったので良しとします。今度また、焦げずに焼けるようチャレンジしてみます。
別の日に再チャレンジしましたが、今度はうまくいきました。自宅でも大門の餃子が楽しめて満足です。
大門は普通に美味しいのですが、最近は気分転換に他の店の餃子も色々と試しています。それら食べ比べの記事は、こちら(リンク)にリンクしたので、興味のある方はご一読下さい。