八戸市中心街のチーノにて学チャレでの成果の公開を行いました

2016年12月17日(土)、18日(日)の2日間、八戸市中心街のチーノにて学チャレでの成果の公開を行いました。今回はこのように、4枚のパネルを用い、常に2人が会場に待機しつつ、説明にあたりました。

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来場してくださったお客様にも丁寧に対応してくれています。

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私たちの開発したシステムを皆さん興味をもって見てくださいました。

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こちらがカメラ画像やセンサの温湿度情報をTwiiterに自動投稿するBot装置です。

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また、本年度の活動における中間報告も行いました。

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そして、最後に12月11日(日)に行われたイノベーションベンチャーコンテストの表彰式もあらためて行われました。

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というわけで、担当にあたってくれたメンバーの皆さん、準備や後片付けも含めて、観光や農業支援へのIoTの応用による学生主体の地域貢献活動を支援してくださった皆さん、大変お疲れ様でした。

私たちは東日本大震災にみまわれた平成23からの八戸工業大学防災技術社会システムセンターでの震災に強い通信ネットワークの研究を発展させ、平成25当時、市中に出回り始めていた携帯機器等に組み込まれる高性能なCPUを実装した小型のマイコンを比較的に早い時期に導入し、インターネットを用いた情報通信システム(IoT機器)を開発しました。従来の遠隔監視システムでは高価な外付けのルータと呼ばれる機器が必要でしたが、私たちが考案した装置はルータや専用回線の契約等が不要で、一般的な携帯電話網のインターネットを用いても安価かつ低運用コストにカメラ画像やセンサ情報の遠隔監視が可能です。このIoT機器を活用し、平成26には三本木高校、平成27には工大二高の普通高校の生徒を対象に、大学生が指導する形でICT教育へ応用して学生主体の高大連携を図ると共に、平成26には学生チャレンジプロジェクトとして青森県や八戸圏域の観光や街づくりへICTを応用し、たとえば種差海岸では講習会活動等を展開しました。この活動を発展させ平成27に八戸市学生まちづくり助成金制度に採択され、種差海岸等の観光地の屋外に設置し魅力を配信するシステムの開発に至りました。これらの成果は中心街のはちのへホコテンやチーノでの公開展示や八戸市が主催するはっちでの発表会で公表し、地域とIoTのつながりの理解が得られたと考えます。平成28には、学生チャレンジプロジェクトにて地域住民や観光客を対象とした交通ナビゲーションシステムの開発に着手すると共に、JR東日本の依頼により八戸駅にて種差海岸の画像配信イベントを実施してデーリー東北紙に掲載されました。更にICTを活用した農業支援システムや画像やセンサ情報をSNSへ自動投稿するボット装置も開発して八工大の4年生が学会にて成果を発表すると共に、青森COC+推進機構八戸ブロックが主催するイノベーションベンチャーアイデアコンテストでは準グランプリ賞が頂けました。これら継続的な活動は学生のベンチャーマインドを育成し、自らが持つ先進的スキルを積極的に観光や街づくりなど地域住民とのふれあいを通して地域振興へ役立てる高次の達成度教育に貢献できたと考えられます。更に、寒冷地である北東北の風土に着目して開発したシステムを進化および組み合わせ、「ICTを活用した農業や観光のシステムを地域の発展に貢献する学生が提案する」という工学教育へと発展できたと思います。現在は、これらの学生が主体となり先端技術を提案し、社会活動へ発展させるスキームを大学の正課のカリキュラムに組み込むことを検討しています。

この様な活動の発端は、もともと学チャレのテーマとして農業支援システムも交通ナビゲーションシステムも、学生が自主的にやりたいと言って始めたテーマでして、私自身の仕事としては今回の学生の活躍によって得られた成果を取り纏めただけであります。一方、コンテストの準グランプリなど目に見える形で八工大の学生の潜在能力を引き出すことが出来、私としても嬉しい限りです。最後になりますが、資金面および工大二高向けのSSHプログラムで種差海岸までの受講生の往復の交通手段の確保や、JR八戸駅でのイベントの新聞掲載、イノベーションベンチャーでの当日の展示発表までのバックアップ等で、八戸工業大学および社会学術連携推進室の皆様には多大なるご支援を頂きました。また、市のまちづくり助成金の活動では、資金および講習会の準備等で電気電子システム学科の皆様には全面的にご支援いただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。