2016年2月20日（土）は八戸市の南部会館と市庁舎前で、国重要無形民族文化財の八戸えんぶり2016を鑑賞しました。まずは八戸市庁舎前の広場に行ってみます。

　

今年は雪が極端に少なくて、私が行った当日はあいにくの雨でしたが、えんぶりの公演はそんなことにもめげず開催されます。それでは、南部会館の敷地内に入ることにします。

　

この建物は踊りのお披露目などで利用できるようです。

　

南部会館の門は、八戸城角御殿表門を移築したもので、県の重宝に指定されているようです。

2月17日から2月20日のえんぶり開催期間中は、無料休憩所として開放されているようです。

本日の催し物です。売市組のえんぶり公演の他、ミニ烏帽子作り体験や八幡馬絵付け体験、さらにはDVD上映、写真・切り絵の展示も行われています。

それでは南部会館の中に入ることにします。

私は売市組のえんぶり公演がお目当てです。

せっかくなので、ホットコーヒーと共にせんべい汁も頂きました。久しぶりに食べましたが、鶏の出汁が利いていて、野菜も豊富でとてもおいしかったです。

お腹が一杯になったところで、中庭を鑑賞しました。以前、ここでのえんぶりの舞いも見たことがある気がします。

　

パンフレットも頂きました。太夫が被る烏帽子は馬の頭を表現しているとも言われ、組により絵柄が異なり、芸術性が高くえんぶりの象徴となっています。たてがみには五色の色紙が厚く貼り並べているそうです。

　

えんぶりの演目内容は、摺りこみ、摺り始め、末の舞、喜び舞、エンコエンコ、中の摺り、大黒舞、えびす舞、摺りおさめ、くろ留めなどが一般的のようです。

えんぶりは年の初めに豊年満作を祈る民俗芸能で、約八百年前に甲斐の国（現在の山梨県）から八戸にやってきた南部光行きの家来たちによって始められたと言われているそうです。

全国に田遊び、田植踊りといった芸能が残されていますが、えんぶりもその一種といわれ、名称は田んぼのの土をならす柄振・朳という農具に由来されているとのことです。

それでは16:30より、売市組の公演の始まりです。えんぶり組は、烏帽子を3ないし5人の太夫が中心となり、親方、囃子手、舞手などの20～30名で構成されています。

先ずは、摺り始めです。型としては、唄や仕草がゆったりとした「ながえんぶり」と勇壮活発な「どうさいえんぶり」の2種類がありますが、売市組は「ながえんぶり」とのことです。

　

女の子たちの舞です。

　

男の子の舞です。

再び、女の子たちの舞です。

金属の輪を使ったパフォーマンスです。輪を一瞬にしてつなげる手品のような演技が圧巻です。

　

男の子の舞です。

これも、男の子による鯛を釣る定番な舞です。撒き餌をまいて糸をたらすと引きがあり、一度はばらしてしまいますが、最後には釣れるというストーリーが面白いです。

 　

再び女の子たちの舞です。

摺り収めです。えんぶりを鑑賞していると、不思議と江戸時代などの昔にタイムスリップした気になりました。普段はセコセコと仕事のことばかり考えているHIT Teamたねちゃんですが、こころの息抜きと余裕を持つことは大事だなと思いました。

　

せっかくなので、18:00から市庁舎前で開催されるかがり火えんぶりも鑑賞しました。かがり火が幻想的な感じです。

　

えんぶりの協賛者には、我らが八戸工業大学のほか、文房具でお世話になっている金入（カネイリ）や三八五バス、お歳暮でお世話になっている三春屋さんなどが名前を連ねています。

沢山の観客の前で披露された荒谷えんぶり組みの舞です。私はかがり火えんぶりを見るのは初めてだったのですが、とても厳かな感じでよかったです。

　

　

　

というわけで、北東北の春を呼ぶ祭り、日本の伝統を考えされるとても意義深い催しです。八戸市外、青森県外の方々も、一度は来八されて鑑賞されることをおススメします。