2015年11月26日(木)現在、HIT Teamたねちゃんメンバーは遠隔監視システムを八戸市の各所に配置するため、Linux マイコンを搭載した超小型で安価な運用コストの低い屋外対応型遠隔監視システムを八戸工大のエジソンクラブで自作しつつ絶賛・量産中です。防水加工も含めた作業を多くこなす必要があり、またこのシステムは太陽光パネルによる独立電源を有する、震災に強い防災のためのネットワーク・センシングシステムでもあるため、メンバーは労働に対し正当な対価を得る仕事として、量産のためアルバイトにて着々と作業をこなしています。これらのシステムが八戸の活性化のみならず、震災からの復興にも役に立てばと考えております。
ところで、このエジソンクラブ、八戸工業大学工学部・電気電子システム学科のものづくりスタートアップ・スペースとしても機能しています。最近、安価な3Dプリンタや半導体チップの普及、さらにはソフトウェア技術の発展により、斬新なアイデアと熱意さえあれば、キックスタータなどクラウドファンドの助けを借り、1人で物を作って世の中に送り出すことが可能になってきています。
このような動きは日本ではDMMメイクなどが音頭をとっている秋葉原が有名ですが、実は米国・英国など先進諸国はもちろんのこと、中国の深圳(シンセン)や東莞(トウカン)などの有象無象のスマートフォンメーカや、それらに用いる電子部品を扱う華強北路などでも見られる風景で、そのへんのスマートフォンの修理屋や電子部品屋の奥で、若者が半田ごてを片手にせっせと電子回路の配線をしています。
私は国際会議での自身の発表のついでに中国の秋葉原と呼ばれる深センの華強北(ファーチェンペイ)にある電気街や、広州、上海、杭州市などに訪れ、特に若者によるものづくりや仕事に対する熱意に圧倒された記憶があります。現在、中国のIT不況が囁かれていますが、このような混沌とした雰囲気や情熱から新しいモノや価値が生まれているのではと考えており、八戸工大のエジソンクラブもそのような新しい価値の発信場所となることを願っております。